2017年08月03日

パイン缶約3万個!送り返しました【現地メディア発

海外からの輸入食品など、日本にはいろいろと条件があって厳しく管理されていますが、他の国でもそれぞれの基準によって管理されています。


今回、パイナップルの缶詰約3万個が台湾からタイに送り返されたようです。理由は、人工甘味料である「サッカリンが検出されたため」と現地メディアは報じています。食品安全に厳しい規制を敷く台湾は冷凍や缶詰のフルーツに添加物の使用を一切禁じている為なんです。


この先台湾が、タイの農産品にはサッカリンなど規制添加物が必要以上に含有されている事を懸念して、規制強化や輸入禁止に動くのでは?と心配する声があがっているようです。ただでさえ原料が安定しない事で以前苦労した私たちにしてみれば、嫌な話です。これはタイの食品安全が今も問題であることを示しているとも捉えられます。


しかし、「サッカリン」って聞いたことがある添加物ですが、外のあるものだったのでしょうか?


サッカリンってなに?

甘味料であるサッカリンは、砂糖より安価でしかも300~400倍も甘い人工甘味料です。サッカリンはタイの屋台や食品メーカーで幅広く使用されていますが、飲料への使用は禁止されています。それでも入手が容易で禁止軸が守られていないことはタイ食品医薬品局(タイFDA)も認めています・・・・。


いろいろ疑問が出てくる文章になりましたが、「飲料への使用禁止」ってやっぱり人体への悪影響があってのこと?


サッカリンは毒なの?

この項目は最後まで読んで頂きたいのです。安い上に強い甘みを表現できる人工甘味料サッカリンですが、英国の国民保健サービス(NHS)のウェブサイト情報では、『サッカリンは1970年代に発がん性物質のリストに入り、多くの国がその消費を禁止または制限した』と言うような情報がありました。


さらにその前、1960年代におこなわれた動物実験でも、発がん性があるとの結果が一度でていました。これは、ジャーナリストの渡辺雄二著者の「食品添加物の危険度がわかる事典」に、オスのラット45匹のうち8匹に膀胱がんが発見されたという詳細が記載されています。


こうした事から、一気に「サッカリンは毒性がある」という認識が広がりました。


その後、アメリカ 連邦保健福祉省が猿などをつかった動物実験や毒性の研究をおこない、サッカリン自体に発がん性があるのではなく、混在していたオルトトルエンスルホンアミドという成分に問題があると発覚わかったのです。


そして最近の研究でもやっぱりサッカリンとがんの関連性は否定されているようです。一部の専門家は納得せず、幼児や子供、妊婦の摂取量の制限を訴えていますが、各国で制限の解除が進んでいる様子。


ちなみにどんなものに入っている?

サッカリンは水に溶けない性質を持っているため、食べるものでいうとチューイングガムや加工食品をメインに使用されています。


例えば、さかなの缶詰や瓶詰の食品、魚肉ソーセージや乳飲料など。粉末からつくる飲料やこうじ漬けのたくあんなどにも使われています。食品でない日用品にも使われており、歯磨き粉などにも配合されています。いろいろな商品の一括表示を見てみると意外と見つける事ができます。


問題なのであれば使えばいいのに?

アメリカの国家毒性プログラムにより安全であるとの発表がされた「サッカリン」ですが、一度付いたイメージのせいでサッカリンは中々使われにくくなったのも事実。しかし先進国である中国や、アメリカがサッカリンを使用し再開したことで、徐々に使用する国が増えていったようです。


現在は使用できる量が決められてはいますが、自由にサッカリンを使うことが出来ます。ただ、サッカリンと同じような人工甘味料(スクラロース・アスパルテーム・アセスルファムKなど)が開発されており、今はそちらが主流になってきているため、使用頻度は少ないようです。


そもそも今回の返品については、添加物の使用を禁止している台湾において、添加物の使用がされていたことからのもの。捉えようによっては「サッカリン」という毒性のあるものが検出されたから と捉えてしまう方もいるかもしれないと思い書いてみました。


でも、ルールはルール。守られてこそのルール。タイの食品安全に関する不信感が増したことは事実ではないでしょうか。ここで重要なのは欧米、その他の諸国が食品に表示することで消費者保護を進めていることが挙げられます。欧州連合(EU)はサッカリンを含有する食品と飲料の栄養成分表示にE954と明記することを義務付けたりしています。使用することへは容認が広がってはいますが、やはり表示する事は必要なんです。


しかし、タイでEUのような食品表示に行き着く道のりは遠いという見方があります。食品添加物として長い間、愛用され、サッカリンを使うヌードルやフルーツの屋台もあるほどです。「タイFDAは消費者保護のため、厳しい対策をとる必要がある」と指摘もありますが、「世界の台所」になる為には、食品安全の問題がなくならない限り実現は難しいものではないのでしょうか。




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posted by なーたのうた at 12:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月28日

魚の切身が溶ける「ゼリーミート」

食品クレームはいつもドキッとします。まぁまぁ1週間単位で見れば毎回発生するクレームですが、今回は「魚の切身の身が溶ける」というクレームでした。


ゼリーミートという現象です。魚種は「さばフィーレ」で発生。もちろん冷凍で流通しているのですが、これがまたお客様の調理段階でないと発見できない理由でもあります。


カレイなどではよく聞くゼリーミートですが、身がゼリー状、ドロドロになる状態です。原因は様々あるようですが、この現象は、寄生虫の粘液胞子虫が魚介類の筋肉内に寄生する事が一つの原因です。


この寄生虫は、宿主が死ぬことによって外に出ようとします。その際のタンパク分解酵素によって筋肉組織を分解し、粥状に液化させることによります。ちなみに、粘液胞子虫は魚に寄生するもので、人体には寄生しません。


この酵素による現象は、加工・冷凍されても徐々に起こります。そのため、解凍したら身がドロドロした状態になることがあります。今回は調理の際に発見、報告されました。


製造者では、極力、製造工程でゼリーミートのさばを除去していますが、この度は見落としがあり製品化してしまった・・・との事。


実際「見逃す」というか半解凍状態で加工しているそうなので、発見に至らない事が多いのだという話でした。そもそも虫の多い魚でもあるさばですが、ゼリーミートは初めてでした。


ゼリーミートの原因については、胞子虫の寄生が主ですが、ゼリーミートの部位から胞子虫が検出されるものとされないものがあります。そして、まだ完全に特定できていないものもあったりします。逃げる手立てがない!なんて話される方もいます。


現在の流通形態は冷凍のまま加工もしくは、カットしてパック詰め、冷凍のまま店頭へ、そして消費者の手に入った段階(解凍状態)で、初めてゼリーミートが出てきます。だから話が大きく、騒動になったりします。昔のような解凍→加工→カット→パック詰め→店頭→消費者への流れであれば、加工までの段階でゼリーミート化したものを発見できる可能性は高かったのだと思います。そもそもそこまで「気にしなかった」「そんなもんだ」という意識だったのかもしれませんがね。


原料が天然物ですので、ある程度の理解は消費者の方に頂かなければならないものかもしれませんが、代金を頂いている商品でもありますから、安全・安心に対して不安感を持たれるものは供給できません。


今回のゼリーミートは健康被害の可能性はありませんが、商品価値はありませんので謙虚に真摯に受け止めて対応していきます。



posted by なーたのうた at 19:35| Comment(0) | 日常報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする