2020年08月24日

ポツンと戦略が未曾有経済で力を発揮する

「日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家,,,,,,衛星写真だけを手がかりに……」と始まる人気番組、『ポツンと一軒家』を見た事はありますか?


今回は、その番組の紹介ではないのですが、「ポツンと」戦略で成果を上げている店舗があります。郊外のロードサイドにポツンと建っている店を業界では「ポツンと系小売業」と呼んでいるようです。


さぁどんな店舗、、、、、「ワークマン」「ケーズホールディングス(店名はケーズデンキ)」「西松屋チェーン」「カインズ」「コメリ」「コスモス薬品」などでしょうか。もちろんそうでない立地の店舗もありますが、「比較的多い」と言えるのではないでしょうか。


それらの店舗で共通しているのがコロナ禍でもしっかりとした業績を上げている点だ。


ワークマンの2020年4~6月期の売上高は256億円で前年同期比25%増、株価上昇中である事は結構聞こえているのではないでしょうか。ケーズは同期の売上高が1880億円で14%増、西松屋は同年3~5月期に407億円で9%増などとなっています。


なぜ「ポツンと」系小売業は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛要請などを受けても、そんなに強いのか?ポツンとにこじつけている?とも思えるかもしれませんが、その理由は予想通り「密にならないから、安心して買い物ができる」というのがその一つになるでしょう。


しかし、もっと大きな理由があります。人口が少なく、所得水準も都心に比べて低い地域でも商売をやっていける経営力を身につけたからなんでしょう。その源泉は「ポツンと」系小売業が持っている魅力的な商品やサービスです。


例えばワークマン。東京郊外の稲城店(稲城市)は水田や休耕地、林に囲まれている。ワークマンは20年3月期に初めて、売上高に対するプライベートブランド(PB)の比率が51.4%と5割を超えました。ワークマンでしか買えない商品を増やしているわけです。


本来、ワークマンは作業服店として繁盛していたわけですが、その中からアウトドアにもふさわしい商品を抜き出して「ワークマンプラス」としてSNSなどを活用しながら訴求したのが当たった。高機能でありながら価格を低く抑えて競合との差別化を図ったのです。


子供服の西松屋もPB比率が5割近くあり、今月、会長に就いた大村禎史氏のコメントでは「店は忙しくないほうがいい」と語っています。つまり、売上高が低くてもやっていけるビジネスモデルが儲ける秘訣という事例です。1店舗を4人程度の従業員(パート、アルバイトを含む)で切り盛りしています。


グローバルに展開するファーストリテイリング(ユニクロ)も1990年代まではロードサイド型の「ポツンと」系小売業でしたね。郊外で成功を収めたファストリが東京の都心に初出店したのが98年秋の原宿店。「ユニクロ」を展開してから14年も歳月がたってから。


家賃は郊外より高いが、飛躍的に増える顧客数がそれを補った例です。「弱者の立場からスタートしたので工夫や試行錯誤を繰り返し続ける」と語っている同社のコメントはまさにランチェスター戦略ですね。


かたや百貨店やショッピングセンターを中心に出店をする大半のアパレル企業はコロナ禍前から苦戦を強いられているのは周知の事実。多くの小売店が集積する商業施設は個店の品ぞろえではなく、店ぞろえの豊富さによって来店しているのです。つまり、磁力は「店」でなく、「店たち」にあった。


強い小売業は田舎、辺境からやってくる。中国の指導者、毛沢東の有名な言葉として「革命は常に辺境から始まる」があります。著名な思想家、マックス・ウェーバーも辺境革命論を唱えています。厳しい環境が流通革命を引き起こす企業を育てるという事なんでしょうか。


普通の努力だけでない知恵を絞った努力はどんな場面にも通用する実力となるのだと感じました。
posted by なーたのうた at 17:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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