2017年07月28日

魚の切身が溶ける「ゼリーミート」

食品クレームはいつもドキッとします。まぁまぁ1週間単位で見れば毎回発生するクレームですが、今回は「魚の切身の身が溶ける」というクレームでした。


ゼリーミートという現象です。魚種は「さばフィーレ」で発生。もちろん冷凍で流通しているのですが、これがまたお客様の調理段階でないと発見できない理由でもあります。


カレイなどではよく聞くゼリーミートですが、身がゼリー状、ドロドロになる状態です。原因は様々あるようですが、この現象は、寄生虫の粘液胞子虫が魚介類の筋肉内に寄生する事が一つの原因です。


この寄生虫は、宿主が死ぬことによって外に出ようとします。その際のタンパク分解酵素によって筋肉組織を分解し、粥状に液化させることによります。ちなみに、粘液胞子虫は魚に寄生するもので、人体には寄生しません。


この酵素による現象は、加工・冷凍されても徐々に起こります。そのため、解凍したら身がドロドロした状態になることがあります。今回は調理の際に発見、報告されました。


製造者では、極力、製造工程でゼリーミートのさばを除去していますが、この度は見落としがあり製品化してしまった・・・との事。


実際「見逃す」というか半解凍状態で加工しているそうなので、発見に至らない事が多いのだという話でした。そもそも虫の多い魚でもあるさばですが、ゼリーミートは初めてでした。


ゼリーミートの原因については、胞子虫の寄生が主ですが、ゼリーミートの部位から胞子虫が検出されるものとされないものがあります。そして、まだ完全に特定できていないものもあったりします。逃げる手立てがない!なんて話される方もいます。


現在の流通形態は冷凍のまま加工もしくは、カットしてパック詰め、冷凍のまま店頭へ、そして消費者の手に入った段階(解凍状態)で、初めてゼリーミートが出てきます。だから話が大きく、騒動になったりします。昔のような解凍→加工→カット→パック詰め→店頭→消費者への流れであれば、加工までの段階でゼリーミート化したものを発見できる可能性は高かったのだと思います。そもそもそこまで「気にしなかった」「そんなもんだ」という意識だったのかもしれませんがね。


原料が天然物ですので、ある程度の理解は消費者の方に頂かなければならないものかもしれませんが、代金を頂いている商品でもありますから、安全・安心に対して不安感を持たれるものは供給できません。


今回のゼリーミートは健康被害の可能性はありませんが、商品価値はありませんので謙虚に真摯に受け止めて対応していきます。



posted by なーたのうた at 19:35| Comment(0) | 日常報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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