2016年05月27日

海苔の相場|H28年のり争奪戦 高相場の説明します

しかし、海苔の状況って涙が出てきます。そんなことで、わかってほしい!


海苔の状況を個人的見解ではありますがお伝えします。


何とも鈍感なわたくしですが、年が明けて1月に各地の情報を収集しました。全国漁連のり事業推進協議会からの全国産地別共販枚数の実績から。


H27.12.31時点の資料では

・東日本 前年対比 89%
・瀬戸内 前年対比 91%
・九 州 前年対比 50%


という結果で総合計で 昨対59% という実績でした。


主産地である九州での昨対50%は強烈な影響力です。ちなみに共販枚数の構成比としては

H26年度
東日本 12%
瀬戸内 12%
九 州 76%

で、1,605,185(千)枚でした。

しかし、H27年度は
東日本 18%
瀬戸内 18%
九 州 64%

で、 951,269(千)枚でした。


そうした中でも東日本では宮城県が昨対122%、瀬戸内から兵庫県が昨対108%という健闘。しかし、お察しの通り全体に対する影響は微々たるものでした。


主な原因としては「エルニーニョ現象」により海水温が下がらなかった事。これにより芽伸びが鈍くなり、病害の発生や芽流れ・食害などが発生しました。その結果、生産量を伸ばす事が出来ず前年対比59%という数字になったわけなんです。簡単にいうとですよ。


一方コンビニ用の原料を見てみると(有明海産指定)の産地に関しては、こちらの前年比50%という過去最悪の生産量となりました。その為、有明海産は高相場で取引され有明海産を落札する事が出来なかった海苔業者が他の産地に仕入に行く事となり、この高相場が波及してしまったのです。


こうした流れから、先行きの不安感が蔓延し相場は高値安定、というより天井知らず、下物(安売り出来るような下ランク品)の不作もあって、業界的な品不足も背中を押す状態になっています。


そしてH28.1.31時点の実績

・東日本 前年対比 81%(89)
・瀬戸内 前年対比 95%(91)
・九 州 前年対比 78%(50)


総合計で82%(59)

( )内は12/31時点

盛り返してきた九州地区ですが、けん引したのは有明海の水温が順調に降下したことで、佐賀・福岡の数字が回復した為です。しかし、12月末までにコンビニ用原料の手配が全くできていなかった事から1月も例年にない高騰を続けていました。


大手商社は市販用やギフト用、スーパー総菜などの業務用原料を確保する必要もあり依然高相場を全国で見せていました。下物原料は枯渇状態で、特売をできる原料は皆無に近い状態でした。


コンビニバイヤーの動きを見ると、有明産の大不作により、セブンイレブンがおにぎり用の原料として使用していた、佐賀有明・福岡有明から、一部の熊本産もOKとの許可を出し、それに気付いたローソンなど各社が瀬戸内産も使用する事を決定しました。こうなると原料争奪戦は過熱する事が明白な状態です。


2月入ると寒波もあり、海苔の病気もある程度抑えられた事から、数量と品質的には前年並みに生産出来た産地も出てきましたが、半ば過ぎから各産地の海中栄養低下が著しく、極端に品質の下がった産地も出てきました。あれです、穴のあいた海苔。そうした原料は業務用寿司用では使用しにくいものですが、品質は落ちても前回の入札での落札価格のままと言う状況が続いていました。


心理戦でもある入札制度が、この上げ相場を決して下げる事のないものとして購入者を苦しめています。


3月末でほとんどの海苔の生産地が生産終了となっています。このとき、大手量販店の家庭用メーカー、業務用メーカーなどの在庫状況も2月末時点ではいまだ5割程度(コンビニ用以外)の仕入しか出来ていない状態でした。各バイヤーたちは3月で仕入をほぼ終了させなければ・・・という焦りが出てくる時期。こうした場合の入札は、生産者の財布を膨らます事以外ない状況です。


今後も価格的に下がらない要因となる部分を主要な業種毎に調べてみると

回転ずし・・・大概は韓国産や、中国産を使用するものですが、こちらも減産などの理由で価格が上昇しています。国産からの代替と考える事もしづらい価格になっています。それより原料の数に不安があります。正直、日本以外のマーケットが販売条件が良い為、手に入れずらい。ちなみにスシローは国産です。


大手量販店・・・10枚入り小売り198円というものは消滅気味。値上げをして原価アップを図り、品切れのないように物量集めを行っている状態。100均なども内容量を減らすなどの対応です。


お茶漬け、ふりかけメーカー・・・大手、永谷園なども実は原料が枯渇状態。情報はここまで。


ラーメン用
・・・業界では深刻な状態。


販売価格で見切りをつけるか?、高くても売れると踏んで強気で数を集めるのか?海苔っていつでも身近にあって当たり前の食材だと思っていましたが、こんな激闘が行われているなんて、意外と知らないものですよね。


とは言っても、スーパーなどで実感される事も出てきているんじゃないでしょうかね。しかし、どんな状況であれコンビニの力ってすごいですよね。





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 「価格改定は天災じゃない!人災だ!」

posted by なーたのうた at 19:42| Comment(1) | 今日の業務 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
勉強になります。
Posted by at 2016年06月03日 12:39
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