と言う事で、鶏むね肉の話をします。
から揚げにしても「鶏むね肉」っていい印象がないように思います。もも肉よりも下っていう感じじゃないでしょうか。もそもそっとした感じやパサつき、固さなどが印象を落としてしまっているかと思います。バンバンジーもしっとりやわらかササミだったりしますし。
しかし、食品成分データベースという栄養価などの資料があるのですが、若鶏もも肉との比較をしてみると
もも肉 むね肉
カロリー 204 116
たんぱく質 16.6g 23.3g
さらに、脂質は1.9g、もも肉の7分の1以下なんです。うまみ成分のイノシン酸や疲労回復効果のあるイミダペプチドというものも豊富であり、実は製薬会社も注目している食材なんだそうです。
こんなヘルシーフードはアスリートの筋肉づくりのために活用している事は業界では常識。毎日の食事に出てくるわけですからおいしく調理する方法もたくさん知っているはずです。近くにアスリート家族はいないだろうか(笑)
むね肉の欠点とされるパサつきと固さ、これをうまく攻略すればいいのですね。ポイントは肉の下ごしらえだそうです。むね肉は発達した筋肉でたんぱく質が豊富です。加熱する事でたんぱく質が固まり、筋肉繊維全体が縮んで水分が抜けてしまう、これが欠点と言われる部分の原因です。
したがって、たんぱく質が縮んでも、肉全体が収縮しないように筋肉を徹底的に壊す事が必要になる・・・そうおっしゃっていたのはプロスポーツ選手の妻などが通う料理教室を開いている管理栄養士の方。
聞き取り方を間違えると少しおっかない言葉ですね。
例えば、むね肉に斜めに包丁を入れるそぎ切りにしたり、筋肉繊維に沿って裂いたり、さらに、叩く。徹底的に叩く。穴があくまでたたいてほしい!そこまでおっしゃっています。筋が切れていないところは収縮して硬くなる原因になるのだそうです。
また、浸けこむ事で筋肉繊維を絶つ方法もあります。生姜やヨーグルトにつけると酵素の力でたんぱく質が分解されて、筋肉繊維もたたれるのです。この方法はやさしくていいですね。唐揚げやタンドリーチキンなどで普通に加えるひと手間はこうした意味があるのですね。
意外だったのは「塩水」に漬ける事。これだけで、水分を肉の中に閉じ込める効果が期待できるのだそうです。実際にやってみました。余分なごみや油が抜けるので、臭みも軽減したような気がします。
下ごしらえだけでなく、水分を逃がさない調理方法がポイントです。急激な温度変化は筋肉収縮や水分の蒸発を招きますので、ゆでた後は、余熱にお任せしちゃう。肉が冷めるまで鍋に放置プレイする事で、しっとりと仕上がります。
いやいや、今回は塩水と生姜を使った唐揚げを学びましたね。低温調理もやってみたいですね。
日ごろの恨みつらみをむね肉に込めて、穴があくまで叩いたら水分を逃がさないように調理する。「むね肉だから・・・」ってひるむことなくいろいろ試してみたいですね。


