2016年03月11日

ニチレイ撤退の理由|ベジポートの話の続き

ニチレイの「六次産業化」からの撤退。うまくいかなかったんですね。


 ⇒前回の記事


結果から言えば、思い通りに運ばなかったんです。実際の現場は、理想とはかけ離れたその難しさを感じていたようです。施設の稼働した直後、2009年10月、農業法人テンアップファームの責任者は次のように話しています。


「農家ってバクチ好きというか、その年ごとに勝負したいって人が、今もけっこういる」



いったん整理する事が決まった事で、正直な問題の所在を打ち明けていました。

「いまだに日本の農業の問題点だと思うが、やっているのはトーチャン、カーチャン。彼らには、だれに売るかを決める資本主義の権利がある」

意味がわかるような、わからないような・・・。言いたい事は「農家が契約通りに野菜を出荷してくれなかった」とのことでした。


原因は天候不順にあります。そのせいで、収穫量が落ちたから・・・だけではなく、収量が減れば、値段が上がります。ともなれば、ベジポートのやり方「契約価格」での販売ではなく、もっと高値で売れる先へと流すのが商売と考える。テンアップファームが「そろそろ出荷してほしいんですけど」と頼むと、農家は「おれたちも食べていきたいんだ」と答えたそうです。


おれたちも食べていきたいんだ


価格が決まっているという事は、農家にとって「保険」のようなものだったのでしょう。相場が悪いとベジポートに出す、そうでなければ「食べるため」と言って、高い方へと品を出す。「相場の変動」から生産者を救うためにつくった施設のはずが、このような結果を生んでしまったのです。


ニチレイ側は、撤退を決めるまでの間に現場に3人の責任者を送りこんだそうです。そのうちの2人目に2011年の取材に対し、深刻さを語っています。


「産地の視察を定期的にやらないといけない」


言い方は悪いですが、「農家が野菜を横流ししている」そういう事だと思います。


これは容易な話ではないのです。農家をたばねるのは、テンアップファームの役割ですから、ニチレイが関与しているベジポートまで畑を見回りに行けば、それだけでコストアップ要因になります。


それでも農家の離脱は進み、出荷は細っていったのです。テンアップファームを通しベジポートに出荷する生産者は、約150軒あったところから20~30軒にまで減りました。ニチレイは当初、テンアップファームを「現場に強い影響力を持ち、かつ先進的な農業生産者」と評価していたのに・・・。


しかし、これは必ずしも言い過ぎではないのです。テンアップファームは2008年に、セブンイレブンとのホウレンソウの取引で農林水産大臣賞を受賞しています。ただ、契約栽培を本格的に実現するのは簡単ではなかったという事。


生産面についての不調はこうしたものでした。しかし、それだけではなかったのです。ニチレイが責任を負った販売面も順調なスタートを切れなかった理由もあるのです。


結果には原因が必ずあるんです。
つかれたのでまた続きを書きます。



posted by なーたのうた at 19:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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